ついに世界遺産タージマハルへ②アグラ・フォートも素敵

そもそもタージマハルってどういう建物なのか?あまりに有名ですが、一応おらさい。
ここインドで、16世紀の始めから19世紀後半まで、300年もの間繁栄したイスラム国家、ムガル帝国がありました。
イスラム帝国だから、当然イスラム文化が繁栄していたわけです。今のインドの主流文化とは違う。言語も宗教も文字も違う。
その中で5代目の皇帝がシャー・ジャハーン。
奥さんのムムターズ・マハルは15人目の赤ちゃんを産んだ時に体調を崩し、亡くなってしまいます。
「え?!15人?!産みすぎじゃない?!」
と驚く私たちに、ガイドのカーンさん、
「当時は15人、普通です。今でも少し前までは10人くらい普通でした。私のお父さん、10人兄弟です」だって。すごい体力!!!
で、その奥さんが亡くなる前に「私のお墓を作ってね。」と言い遺したのを受けて、こんな贅の限りを尽くした巨大なお墓を作ったというわけです。

大理石に彫刻を施し、その周りは「象嵌」(ぞうがん)という細工を施してあります。この巨大な建物のいたるところにこの細工が。
象嵌とは、絵の具ではなく、宝石をはめ込んで磨き上げて作る飾りのこと。すごい手間もお金もかかりますが、永遠に色褪せない細工です。
階段を上がると、向かって左にモスク。

イスラム教あるところにモスクあり。
メッカの方角に作られています。
この建物はすべて左右対称に作られているので向かって右にも同じ建物がありますが、モスクとしては使えません。メッカの方角向いてないからね。これはお客様が来る門として使われていたとか。

で、いよいよタージマハルの中に入る!中には棺が安置されているのだが…

入り口も狭く、なかなか入れない。入ったらすごい人で
中はおしくらまんじゅうみたい!え!こんな感じ!!
中央に安置されている棺はレプリカで、本物の棺は地下にあるそう。棺も美しい象嵌で飾られていた。お墓なので中は撮影禁止なのだが、撮影する人が後を絶たない。
そしてそれを注意するための係員が常に笛を吹いている。運動会でピーッ!ってやる笛だよ。

なんか思ってた感じと違うんだけど!

絶え間のないおしくらまんじゅう…
写真撮影禁止なのにフラッシュまでたいて携帯で撮影しまくるみんな…
それをものすごい剣幕で「NO PHOTO!!!」と怒鳴る係員…
「てへぺろー」と逃げる撮影する人々…鳴り止まぬ笛の鋭い音。なにここ運動会か?

あのう、提案なんですけどここだけでも入場制限したらどうかな!?

棺は2つあり、中央に奥さんの棺、左に王様の棺。
ほんとは王様たるもの、奥さんの隣に後から並べるなんてことはしないはずだった。
ジャハーン本人も自分用のお墓として、タージマハルと色違いの黒大理石で同じ建物を隣に作るつもりでいた。ブラック・タージマハル。確かにかっこいいよね…。
が、シャー・ジャハーンの息子が
「そんなことはさせない」と彼を幽閉して、黒タージマハルは計画倒れとなったのでした。多分、相当のお金が使い果たされ、民衆も息子も疲弊してきたのであろうと思われる… 。

そんな話を聞いてから、王様が住んでいたアグラ城へ。
オートリクシャーに乗って数分移動。涼しくて快適で子どもたち、大喜び。

インド人40ルピー外国人550ルピー
タージマハルのチケットを持ってたら確か50ルピー安くなる。

大理石ではなく、インドのどこでもよく採れ値段も安い「赤砂岩」で建てられている。
まあ、しごくまっとうな建物だ。

ここもレリーフが美しい。
先ほどのお墓と違い、くつろげる雰囲気。
ここで王様も食事を摂ったりすやすや寝たりしていたのか、と思うと、親しみの湧く場所だった。
観光している人も、さっきよりなんだかゆったりしている。
個人的にはこっちの方がいい場だな、と感じた。
アグラ城は何代にも渡って王様が住んだ。
大理石大好きなシャー・ジャハーンは自分が住んでいるお城もやっぱり大理石のお城を建て増ししていて、

最期はこの部屋に幽閉されて、窓からタージマハルを見つめつつこの世を去ったのであろう。まあ、それも人生だよな。せめて幽閉されたのが大好きな大理石の部屋で良かったよ。 

まだ続く!!

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